床ずれ、つまり褥瘡は、体の一部が長時間にわたって圧迫され続けることで皮膚やその下の組織が傷つき、痛みや感染の原因となる状態です。主に、長期間ベッドに横たわっている高齢者や病気で動けない人に起こりやすいとされています。では、なぜ褥瘡は発生するのでしょうか。その原因と予防法について、わかりやすく説明します。
褥瘡が生じる最大の原因は、長時間同じ姿勢を保ち続けることによる血流の悪化です。人の体は、動かない状態が続くと、圧迫された部分への血液の流れが悪くなります。血液は体の各部に酸素や栄養を運ぶ役割をしており、その流れが悪くなると、皮膚や組織が十分な酸素や栄養を受け取れず、結果として傷つきやすくなります。
また、潤滑の不足も褥瘡の一因です。皮膚が乾燥していると、小さな摩擦や圧力でも容易に傷がつきます。さらに、湿度が高い環境では皮膚が蒸れやすくなり、褥瘡が発生しやすくなります。体液や汗などで肌が長時間湿った状態にあると、皮膚がやわらかくなり、圧迫や摩擦への抵抗力が落ちるからです。
これらの原因を予防するには、まず、定期的に体位を変えることが重要です。一定の間隔で体の位置を変えることで、特定の部位への圧力を軽減し、血液の流れを改善することができます。さらに、皮膚を清潔に保ち、適切な保湿を行うことも大切です。これにより、皮膚が健康な状態を維持し、小さな傷がつきにくくなります。また、布団やマットレス、座布団など、直接体に触れるものの素材にも注意し、肌にやさしいものを選ぶことが望ましいです。
褥瘡の予防は、日常的な注意と看護の工夫によって大きく改善されます。地道なケアが、大きな痛みやトラブルを未然に防ぐ鍵となります。予防方法について、より見識を深めたい方は『介護に必須の<褥瘡>基本知識』を参考にしてください。